日米マニュアル比較

日米の業務マニュアルを比較した論文ではその特徴が分かりやすく述べられています。

・米国のマニュアルが構造化されているのに対し、日本のマニュアルは散文的であること。

・米国のマニュアルで数十ページに相当する経理処理、日本の企業のそれでは1ページにまとめられていること。

これらは、そのまま仕事の仕方の違いのようにも思えます。

前者の仕事観は、

・いつ人が変わっても同じように進められる、

・パーツパーツで仕事が完結している、

・細かく書かないと品質は担保されない、

・置き換えられれば人でもシステムでも置き換える、

といったところ。

後者は、

・おおよその方針は示すので詳細は見聞きしながら覚える、

・もしくは、詳細は各自が良いと思う方法に改善していく、

・他業との調整・連携があるので臨機応変さも必要、

・細かく書かなくてもうちの社員と文化であれば品質は担保される、

・人に知識が根付いていくことが重要

といったところでしょうか。

どちらが優れているというではなく考え方(哲学)の違いが大きいように思います。

前者が要素還元主義的な考え方で、後者が昨今注目を浴びている複雑系として組織をとらえる

考え方と言えるかもしれません。

「教える」と”teach”

アメリカの教育哲学者、イズラエル・シェフラーさんは、教えることを次の3つに分類して、第一義を除いて他は実質的に不可能であるとしています。

第一義 to teach that ・・・

    ・・・という事実を教える

    例:アメリカ大陸の発見年を教える

第二義 to teach how to ・・・

    ・・・についての方法を教える

    例:自動車の運転法の教授

第三義 to teach to be ・・・

    ・・・であれ、と教える

    例:高潔な技術者であれと教える

ここで、私たち日本人は、「いや、第二も第三も教えられるよ」と思うのですが、注意が必要です。

日本語の「教える」は行為動詞で、teachは達成動詞であることがポイントです。

前者は、結果を伴わないのですが、後者は目的達成が条件になります。

教育とかトレーニングとかを考える時に、教えると達成動詞として考えると、色々と有効な方法が出てくるのかなと思いました。

AIを搭載したブラウザ

マイクロソフトが発表したAI搭載のBingとEdgeの動画です。

https://video.twimg.com/ext_tw_video/1623249759359373313/pu/vid/1280×720/1ydXiJtH-kYzACum.mp4?tag=12

ちょっと、衝撃でした。

15ページある企業の決算報告書のサマリーを作り出し、

さらに他の会社との比較をあっという間に作り出します。

おそらく自分が行えば、比較先企業を選定して、報告書を読み込んで、分析項目決めて、、、と

2-3日はかかるかなと。。。

空いた時間で何をしようかと考えてしまいます。

ブルース・リー

昨晩の「NHK映像の世紀」は、ブルース・リーの特集でした。

今年は彼が亡くなって50年目なのですが、

香港の民主化運動など世界中の多くの人に影響を与えていることを知りました。

彼が長く愛されているのは、素晴らしい肉体と技をもったアクションスターとしてだけではなく、

彼の発する言葉に、弱者を支える前向きな哲学があったからなのだと知りました。

以下、ブルース・リーの残した言葉です。

元気になれます。

――

知るだけでは足りない。応用せよ。
決意だけでは足りない。実行せよ。

不死への鍵は、覚えておくに値する人生を生きることだ。

失敗を恐れるな。失敗することではなく、目標を低く掲げることが罪なのだ。

大きな挑戦なら、失敗さえも栄光となる。

認める勇気さえ持っていれば、間違いは許されるものだ。

敗北はココロの声である。
真に負けを認めるまで、誰も敗北しはしない。

短気なほど、馬鹿がバレる。

日々増進ではなく、日々削減だ。無駄は切り捨てろ。

考えることに時間を使いすぎていては、

何一つ成し遂げることはできない。

神が存在するとしたら、それはお前の内側だ。
何かをもらうために神を頼るべきではない。
自分の内面にある意志のために、神を頼るのだ。

明日間違えたくなければ、今日真実を話せ。

成功した人物を探して真似しようとするな。
自分らしくあれ、自分自身を信じろ。

7割

昨日、横浜市営バスに乗っていましたら、

「バスの接近情報が分かるバス停の機械は、順次撤去されるので今後はスマホで確認してください。」

という旨のアナウンスが流れていました。

市営バスは、高齢者の利用が圧倒的に多いのである意味思い切った判断だと思います。

気になって調べてみると、2021年にはこの決定がなされており、

その年のデジタル庁のレポートでは、スマホ保有率は60代が87%、70代で71%でした。

7割というのが、一つの目安なのだとすると、他の分野でも一気に拍車がかかっているのが

納得できます。

    

インプットのスタイル

著しい成長を見せるフードテック会社、ベースフード。

その創業者で代表の橋本舜さんの一日の過ごし方は

新鮮な驚きを与えてくれます。

時間の使い方もそうですが、インプットをどのようにアウトプットに

活かされているのかも興味深く、マネて見たいスタイルです。

取材記事より:https://www.lifehacker.jp/article/how-i-work-base-food-hashimoto/

―1日の仕事の流れを教えてください。

日によって変わるのですが、平均すると、7時起床、8時から散歩をして、朝食を食べます。

9時から9時半はオンライン英会話をして、その後、12時くらいまで読書の時間です。

読む本は、哲学書や物理書など仕事とは直接関係のない本が多く、難しい内容をあえて選んでいます。

出社は12時10分頃。オフィスから10分くらいの場所に住んでいるので毎日歩いて向かいます。

オフィスに着いたら、ほぼ毎日、社員の昼食を作っています。

今日のメニューは、クリームスープとオムレツとベースブレッドでした。

野菜の定期便などを取っているので、その日にある材料でワンプレートランチを作ります。

その後、13時頃から作業を始めて、16〜18時にミーティング。

だいたい、30分程度のミーティングを4本入れています。

日によって、午前中にミーティングが入ることもありますが、だいたいはこのような流れです。

会社を出るのは18時頃で、家に帰って夕飯を食べ、夜も散歩をしています。

個人管理ではなくチーム管理へ

テレワークが進む中、従業員の勤務状況を把握しようと(サボっていないか監視しようと)各企業から「生産性」測定アプリが売り出されています。

これらは、従業員を名前で特定して、どの様に時間を費やしているのか、キーストロークを記録したり、メッセージをカウントしたり、スクリーンを再コード化したりします。

ただし、これらの大量の情報が業務の改善に向かうことは稀だそうです。

(明らかにサボっている人を摘発することはできるでしょうが。。)

その理由は、「問い」が個人に向いているからです。

・鈴木君が電話に費やした時間は何分か。
・佐藤さんが席を外していた時間はどれくらいか、および何回か。
・秋山さんの今日のキーストローク数は、昼食前と昼食後でそれぞれ何回か。

重要なのは、チームとしての生産性に「問い」を向けることだと思います。

・非効率なプロセス設計が原因で、チームは同じ仕事を複数の方法で行っていないだろうか。
・サービスを向上させるために、チームはどの部分で訓練を必要としているのか。

・チームは協働と問題解決のための適切なツールを備えているのか。

顔が見えなくなると、どうしても個人を追いたくなりますが、

仕事はチームで行っている限り、問いかける先をずらしてはいけないのだと思います。

イノベーション為の4人

ペンシルバニア大学ウォートンスクールのアンディー・ウー教授らの研究によると、企業がイノベーションを実現するには、4段階のプロセスに沿って、4種類のイノベーターが必要だそうです。

  • 問題の気付き声をあげる人(ジェネレーター)
  • 問題を抽象化し定義する人(コンセプチュアライザー)
  • アイディアを評価し具体的なプランを提案する人(オプティマイザー)
  • プランを実行し、改善していく人(インプリメンター)

「へーぇ」というのが第一の感想ですが、この教授らが言っていることから見えてくるのは、タイプの異なる4種類の人員がいて、イノベーションが成立するということです。

決して一人のスーパーマンがイノベーションを成し遂げるのではなく、発見する人、コンセプト化する人、プランを練る人、実行する人とチームで成し遂げるものだと理解できると、凡人の私にも色々な可能性が見えてきそうです。

無駄な会議

無駄な会議を削減するというのは、色々な会社で頻繁に取り上げられるテーマです。

ただし、この削減が上手くいかないのが、何をもって無駄とするかが見えづらいためです。

組織心理学者でスタンフォード大学教授のロバートI.サットンさんとその協力者がこの問題を解決するために単純なシステムを作ったそうです。

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定例会議を以下の2つの側面から3段階で評価する。

・各会議に必要な労力(事前準備、実際の会議時間、フォローアップなど)
・目標達成における各会議の価値

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とてもシンプルですが、参加者全員に毎回この3段階評価をしてもらえば、色々なものが見えてきそうです。

ちなみに、このモデルからは、以下のようなことが分かってきたそうです。

・月曜日の(定例)会議は、最も価値がある。

・水曜日の(定例)会議は、最も価値が低い。

・具体的なプロジェクト名やチーム名を冠した会議は最も価値がある。

・曖昧な「情報共有」などは最も価値がない。

私の係わる会議も見直してみたいと思います。

新年に向けて

今年もあとわずかとなり、自分自身も世間もあわただしくなってきました。

少し早いですが、新年から取り組みたいことをいくつか。

  • 達成感や喜びが得られる活動を日々のスケジュールに組み込む
  • 「心」に触れる勉強機会をつくる
  • 会社として社会課題に取り組む

1年後、しっかりと振り返れるように取り組んでいきたいと思います!