優れた戦略の定義というのはなかなか難しいものですが、
ダメな戦略というのはたくさん事例があります。
(いつでも外野からものをいうのは簡単です・・・)
その代表が、「コインの裏返しを戦略にしない」というのがあります。
『わが社の課題は、営業利益率が低いことが課題だ。
だから営業利益率を改善させる。』
これは、単純にコインの裏返しです。
『営業利益率が悪い原因は、原価が高いからだ。
その中でもA原料の価格が他より高いので仕入れを下げる。
また、単価を上げるにサービスを強化する。』
などなど、詳しく細分化はされていますが、
どれもコインの裏返しになっています。
このコインの裏返しが悪いところは、「誰でも」思いつくことなので
結果とてし競争優位にならないということだそうです。
これを避けるためには、問題現象の分析をいったん離れて
仮説の設定に入ると良いといわれています。
上記の例でいえば、「顧客の数で売り上げをあげることに意識がいき、
“顧客の質”の低下を招いているのでは。」と仮説を立て、
「取引顧客数を半減させる」といった戦略を出すことになります。
こういった戦略はコインの裏返しではないので理解されづらいため、
遂行には強いリーダーシップも必要になります。