「~させていただく。」は、ここ10年ぐらいでメジャーとなってきた丁寧語です。
2016年SMAPが解散を発表したとき、「解散させていただくことになりました。」というFAXが関係者に送られ、そのことが一斉に報道されたことがメジャー化のきっかけともいわれています。
2021年のV6の解散コメント、「僕たちV6は、解散します。」と比べると、SMAPは自分たちを押し殺しながら、あらゆる方面に配慮していることがよくわかります。
歴史言語学者の椎名美智さんによると、言葉の上で相手に近づく「近接化」と心理的な距離をとる「遠隔化」の両方を含んだ絶妙な距離感を持っていることが、
させていただく」がよく使われる理由だとおっしゃっています。
(“させて”で近づき、“いただく”で距離をとる)
今を生きる日本人が心地よいと思える絶妙な距離感反映されているのかもしれません。