ビジネスの世界は、うっとりするような成功事例があふれています。短期間で資金を集めたスタートアップ企業、成長が止まっていた老舗企業を成功に導いた企業戦略など、成功事例は広く喧伝されます。そして日々課題に頭を悩ましているビジネスパーソンは、その情報に飛びついてしまいます。
一方でその何倍もあるであろう失敗は静かに消えゆくのみであまり表に出てきません。特定の要因が常に失敗に導くのであれば、その要因を突き止めることはとても重要なはずにもかかわらずです。また、成功はまぐれもありますが、失敗は決定的な原因があることが多いです。プロ野球の名将、野村克也監督の「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし。」の通りだと思います。
では、どう意思決定していけばよいのかというと、反対意見をしっかりと受け止めることだと思います。ピーター F. ドラッカーが書いたように、「意思決定の第1の規則は、反対意見が出てこないならば意思決定はしないこと」です。まずは、反対意見が出るようなプランであることが大切なのだと思います。(もしくはそのような組織体制) その上で、貴重な反対意見を丁寧に聞き取りながらその意思決定に潜む罠にしっかりと対応していくことが大切なのだと思います。